10Mar
先日、ソフトウェア開発手法の一つである、アジャイルについて導入事例のお話しを伺う機会がありました。
今日はそこでの気づきをお話しします。
アジャイルは、トヨタ社の生産システム(TPS)をソフトウェア開発にも応用しようと海外で研究され、日本に逆輸入されてきた開発手法です。
トヨタ社ですので、「カイゼン」が主体になっています。
普通の企業でTPSを手法だけ導入して定着が難しいと言われます。
それは、TPSがカイゼンに対する意識の高い人の上に成り立っているためで、新たにTPSを導入しようとした場合、先に意識改革をしなければなりません。
意識改革するためには、結構な時間がかかります。
当然、TPSを応用したアジャイルにおいても同様で、今一つアジャイルが広がらない理由の一つにもなっています。
もともとアジャイル手法が有効なのは、小さく始められるシステムだと思います。
ですので、意識改革する人数もさほど多くはないのですが、顧客も含め意識改革する必要があります。
当然、新しいことで失敗したら怖いという抵抗は非常に大きいものがあります。
そんな中、先日のアジャイル導入事例のお話しの中であったのは、「意識改革の前に強制的に導入した」との話でした。
「強制的にやったら、やらされ感満載で効果でないじゃない?」と私は思っていました。
しかし、導入事例の企業では「新しいことに貪欲な若手技術者に、強制的に行わせた」とのことを聞いて、「あ、なるほど」と思いました。
さらに「早く成果が表れることで、それが若手の自信につながり、顧客側も納得した」とのこと。
お話ししていただいた導入を行ったリーダーは、強制力が続くのも3ヶ月が限度で、ありとあらゆる批判に耐えなければならなかったそうです。
それでもあきらめずに結果を信じて進めたリーダーシップは素晴らしいですね。
もっと素晴らしいことは、自信を持った若手技術者が中心となり、システム開発だけではなくいろいろな場面で、このアジャイルの方法を伝授し始めたということです。
この若手の強い思いが伝わってもっと変革が進むといいなと思います。
小さく始めて大きな変革を生む。
これって個人もそうですよね。
自分が心からやりたいことを中心に、
周りの声に耳を傾けず、
小さなできること、特に心の中でうずうずしていることを
一つ一つ積み上げていく
それが人生の大きな変革につながる。
そんなことを気づかせてくれたアジャイル導入事例でした。
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